母者もインコだった

母者は3月に死んでしまったが、今でも生前のやりとりをよく思い出す。

私がパソコンで作業しているときに、母者が何か用があって私に話しかけたとき、私は「ちょっと待って!」と言って、すぐに対応しないで、作業が区切りの良いところまでしてから、「何なに?」と話を聞くことがよくあった。

一方で、インコたちが「ピヨピヨ!」と、カゴから出して遊ばせて! と言ったときは、私は作業を中断してでもすぐに「はいはい! 今開けるからね〜」と対応していた。母者はそれを見て、インコならすぐ対応するのに、何で自分は待たせるのか! と妬いてしまった。

私は「そりゃあ、インコ第一主義だから、母者は2番目だよ」と言ったら、母者は怒り嘆き出したので、私は「分かった分かった、これからは母者もインコだと思って対応するよ」と言った。そしたら母者は「よし、それでいい」と言った。

そんなわけで、それ以来、母者もインコになったのでした。名誉市民みたいな名誉インコみたいな感じかな。相手をインコだと思えば、私はヒトに優しくなれる、という秘訣に気付いた瞬間でした。

母者がインコなら、私もインコの子だからやっぱりインコだし、全員インコで丸く収まる家族でした。めでたしめでたし。


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